出願

SAT

概要

SATはScholastic Assessment Testの略で、College Boardが主催する試験を指す。日本でのセンター試験が1番近い。Reasoning TestとSubject Testの2種類があり、ほとんどのアメリカ大学の入学選考がReasoning Testのスコアを要求するほか、多くの大学はSubject Testのスコアも要求する。2016年よりReasoning Testが大幅に改訂されたため、使用する参考書等が新SAT用かきちんと確認する必要がある。

また、このページは2020年1月時点の情報です。内容は学生の調査・経験に基づいた情報ですので、参考にする際には注意してください。

テスト内容

SAT Reasoning Test (New SAT)

SAT Reasoning Testは Reading(読解), Writing and Language(文法), Math(数学)の3科目とオプショナルのSAT Essay(エッセイ)から成る。点数は、読解と文法で200点〜800点、数学で200点〜800点の2セクションで構成され、合計400点〜1600点で付けられる。SAT EssayはReading, Analysis, Writingの3つの基準からそれぞれ2〜8点で採点され、合計6〜24点。読解と文法は全てマークシート形式で、数学はマークシート部分と自分で答えを書き込む部分の両方があり、オプショナルのエッセイは全て手書きで罫線の印刷された紙に書く。試験時間は読解が65分、文法が35分、数学が80分(電卓なし25分+電卓あり55分)、エッセイが50分で合計4時間強の長丁場だ。ブドウ糖など栄養が簡単に補給できるものと、お昼をまたぐため軽食をもっていくと良い。SAT Reasoning Testは年に何回でも受験できる。日本では2019年現在、3月・5月・10月・12月に実施されている。

SAT Subject Test

SAT Subject Testは科目ごとの生徒の学力を評価する試験。科目は数学 (レベル1, 2), 生物, 化学, 物理, 文学, アメリカ史, 世界史, スペイン語, フランス語, イタリア語, ドイツ語, 中国語, 日本語, 韓国語, 現代ヘブライ語, ラテン語がある。日本語を母語とする人が日本語をとることや数学レベル1, 2両方で2科目とすることは評価されないことが多いなど各大学のポリシーを確認すること。1科目200点~800点までで点数が付けられる。
SAT Subject TestもReasoning Testと同様、年に何回でも受験できる。日本では2018年現在、5月・6月・10月・11月・12月に実施されている。Subjectのみであれば1回の受験に際し3教科まで同時受験できるが、ReasoningとSubjectの同日受験はできない。

受験方法

SATはCollege Boardのサイト(https://collegereadiness.collegeboard.org/sat)から申し込む。日本で会場となる施設は少なく、人気のある会場は早く埋まってしまう。また、最近では韓国での不正受験によるスコアキャンセルの影響で、隣国から日本に団体で受験をしに来る人が増えたため、以前にも増して早めに申し込みをすることを強く推奨する。申し込みが遅くなったことによる朝4時出発や前泊、最悪の場合は受験できないなどといったケースも発生しうる。申し込み締め切り後には追加料金を支払うことでwaitlistに登録でき、試験当日会場に行き空席があれば受験できることもある。(https://collegereadiness.collegeboard.org/sat/register/special-circumstances/waitlist)試験当日は英語で書かれた写真付きの身分証明書(パスポートなど)が必要。

大学出願

一部の大学は留学生にTOEFLのスコアしか要求しない一方、ほとんどの大学が留学生にもSAT Reasoning Testのスコアの提出を求める。中堅大学以上ではSAT Subject Testの受験を強く推奨あるいは要求する大学が多い。これは大学によって違うため、予め大学のウェブサイトで確認することが重要。例えばMITの場合はTOEFL+SAT Subject Testで出願可能だ。また、大学によってはSubject Testの科目を指定することがあり、これについても注意する必要がある。
大学毎の提出締切に間に合うよう、College Boardを通してスコアを送付する。大学に届くまで3週間ほどかかることを考慮する。受験申し込みの際に4校までスコアを無料で送付出来るが、5校目以降は有料となる。速達でスコアを届けることもできるが、追加料金がかかるので注意。Score Choiceを採用している大学もある。Score Choiceとは、複数回受験したSATの中で各科目における1番良い点数を含む回の結果のみを送付するシステムで、各セクションのベストスコアを大学に提出できる。一方で全てのスコアの提出を要求する大学もあるため、受験する前に各大学のSATに関するポリシーを確認しておくと良い。
合格に必要な点数は受験者によって異なる。課外活動歴が強い人はSATの点数が少し低くても合格しうる一方、学問の成績を強調したい人にとってはSATで高得点を取ることは自分の実力を証明する大切な手段だ。合格者の得点の目安を知るためにはThoughtCo. > College Admission (http://collegeapps.about.com/) を利用する。そこで“sat gpa 大学名”と検索するとSATとGPAのスコアと大学合否の相関図が出てくる。下にいくつかの例を付記するが、自分でも調べてみてほしい。ただし、留学生の母国語が英語がでないことを審査員も理解しているため、スコアレンジに入っていなくても過度に心配する必要はない。

試験対策

SAT Reasoning Test

以上の参考書リストの中で練習問題の数や解説の多さなどを比較し、自分のニーズにあった参考書を選ぶと良い。「The Official SAT Study Guide」は過去問で構成されているため強く勧める。この本ともう1, 2冊とを平行して使用するべき。

  • The Official SAT Study Guide (the College Board)
  • Barron’s SAT
  • Cracking the SAT (the Princeton Review)
  • 8 Practice Tests for the SAT (Kaplan Test Prep)
  • SAT Prep Black Book
  • The Critical Reader: The Complete Guide to SAT Reading(読解のみ)
  • The Critical Reader: The Ultimate Guide to SAT Grammar(文法のみ)

SAT Subject Test

以下の参考書リストの中で練習問題の数や解説の多さなどを比較し、自分のニーズにあった参考書を選ぶと良い。公式の「The Official ACT Prep Guide」は必須。

  • The Official SAT Subject Test in [各科目名] Study Guide (the College Board)
  • Barron’s SAT Subject Test [各科目名]
  • Cracking the SAT Subject Test in [各科目名] (the Princeton Review)
  • SAT Subject Test [各科目名] (Kaplan Test Prep)

ワンポイントアドバイス

受験会場を選ぶ際に各会場の口コミをチェックすることが鍵となる。隣の受験者との間に仕切りがあったり、荷物を入れるためのロッカーがあったりなど、受験者が試験に集中しやすいような環境が整っている会場もあれば、整っていない会場もあるので、自分の実力を出し切れるような会場選びをオススメする。