出願

[一般]カナダの大学出願

まずはじめに

カナダは大学数が少なく、人口約3500万人に対しておよそ100校しかありません。基本的には公立大学なので、多くの大学は学費がアメリカの3分の2程度です。日本からの留学生に対しても国内私立大学と同じくらいの学費で通えるよう補助をしている大学もあります。アメリカと同様、総合大学・リベラルアーツカレッジ・コミュニティカレッジがあり、それぞれの目的に応じて選ぶと良いでしょう(詳細はアメリカの大学出願ページを参照)。

総合大学とリベラルアーツカレッジは、ほとんどアメリカと同じシステムの四年制大学ですが、コミュニティカレッジはアメリカと類似の「総合大学編入コース」の他に、「職業訓練コース」があります。いずれも二年制の大学です。なお、全体の約100校のうち、総合大学が7割弱を占め、リベラルアーツカレッジとコミュニティカレッジは残りの15%強ずつを占めています。

また、このページは2020年1月時点の情報です。内容は学生の調査・経験に基づいた情報ですので、参考にする際には注意してください。

出願スケジュール

◎ 出願時期
学校や州によって出願時期や方法が違うので時期も変わります。
オンタリオ州(トロントなど)は2月下旬が締め切りですが、他の州(バンクーバーなど)は大学ごとに締め切りが設定されていることがほとんどです。年末までの出願を目安にすると良いでしょう。

◎ 合格発表時期
早く受験すればするほど発表時期が早まり、目安としては受験してから2か月で合格発表が来ます。しかし、成績が大学が定める目安付近の場合、早めに受験しても発表時期が7月になることもあるので注意してください。逆に、成績が非常にいい場合は、1か月以内に合格の知らせが来ることもあります。

◎ 国内大学併願の可能性
学校の成績を維持できていれば十分可能性があるでしょう。

出願に必要なもの一覧

カナダの大学進学は、高校の成績が最重要視されると言われます。学校の成績と英語の試験スコアのみで出願できる大学も多くあり、出願自体のハードルはさほど高くありません。その分、日頃の努力の積み重ねが評価されることを意味します。
出願は他国同様オンラインの出願フォームから可能です。オンタリオ州(トロントなど)の大学に出願する場合は州内で統一された共通願書を提出すればよいのですが、他の州(バンクーバーなど)は大学ごとに個別の願書があり、複雑です。必ず、一度志望する大学のウェブサイトで確認しておきましょう。

◎ 自分で用意するもの

  •  英語力を証明する書類(TOEFL iBT or IELTS)
    TOEFLのスコアの目安は大学によって違うが、80-100程度が目安。IELTSとは、TOEFL と同じく4技能を測定する。違いは英語がイギリス寄りであるところ、パソコンを通してではなくReading、Writing、Listeningは紙媒体に、Speakingは直接試験官に向かって話す。カナダの大学の出願には6.0-7.0くらいが目安。大学によっては、4技能それぞれの最低点数が定められている場合もあるので注意しよう(全体のスコア基準の-0.5ずつが目安です)。
  •  州で統一された共通願書(オンタリオ州) or 各大学の願書
  •  エッセイ
    ブリティッシュコロンビア大学(UBC)のようにエッセイも重視している大学はいくつかある。特徴としては、アメリカのエッセイは「あなたは誰?」のように白紙の状態から解答することが求められる問題が出るのに対し、カナダのエッセイは問題にいくつかの状況設定があり、「こんなことが起きました。あなたならどのように考える?」というような問題を制限時間内に出題、解答しなければならない。他に決められた時間内に解答しなければいけない問題や、動画を見て答えなければならない問題など多種多様な方式がとられる。
  •  (奨学金申請書類)
    学内奨学金はアメリカと比べると充実しておらず、金額も少ない。ただし、カナダの大学の多くが公立大学のため、アメリカよりも学費が安くなることが多い。
    一部ある学内奨学金は、高校の成績によって受け取れる金額が変わることが多い。出願書類を送るときに、学校指定の応募フォームに記入する。出願の際に、多くの大学で学費を払えるかを証明する「財政証明書」が必要となるため、事前に自分が受給できそうな奨学金に目星をつけておこう。

 

◎学校の先生などに用意してもらうもの

  •  成績表(高校の成績)
    入学審査において成績が最重要視される。大学が提示している点数はあくまで目安なので、それを上回る成績をとる必要があるが、100点中95点のGPAがあれば、成績の部分では問題ないと言われている。英語で提出する必要があるのはもちろん、原文として日本語の成績表を要求される場合もあるで、早めに先生に相談しよう。
  •  高校の卒業証明書
  •  教員推薦状

 

◎ その他

  •  課外活動・表彰歴
    オンタリオ州は共通願書に自分の今までの活動を列記する方式で提出する。他の州はオンタリオ州のように列記する方式と、各大学に送るエッセイの中でアピールする方式がある。輝かしい課外活動内容や実績をアピールすることよりも、自分の興味に基づいたユニークな経験を積むことが重要。