学際的な学問は、主に米国の大学において、2つ以上の学問に関わる内容のものを指す。
これは、1つの分野や学問の知見で答えることができないような、広く複雑な問題について考える学問であるとも言える。また、Interdisciplinary Studiesを既存の学問分類の批判として認識する学者もいるようだ。
この学問に属する授業は内容、形態ともに様々なものがあり、個別の授業やプロジェクト、学部や専攻としても提供されることがある。
加えて、学生の必修科目として提供されている場合も多くあり、各大学のFreshman Seminar(1年生ゼミ)やコアカリキュラム(全学生必修の授業)などがその代表的な例である。学問の内容が曖昧であるためわかりづらい学問ではあるが、文理だけでなく学問の枠にもとらわれずに学びたい学生や、多様な考え方や物事を繋げ合わせて学ぶことに興味のある学生に特におすすめである。(Akari)
(参考: https://education.stateuniversity.com/pages/2106/Interdisciplinary-Courses-Majors-in-Higher-Education.html)
形態が様々であるため、共通して必要な知識はないが、幅広い事柄への興味や好奇心はこの学問を学ぶにあたって必要であろう。また、一つの視点だけでなく、複数の視点や考え方を持って取り組む柔軟性や想像力、それらを繋げる論理的思考力も問われる学問である。
授業の内容や形態にはよるが、読み物やエッセイ課題が多い傾向にあるため、その能力と時間の余裕も必要になるかもしれない。(Akari)
マイクロ/ナノレベルの加工技術について座学と実習から学び、学期末には小さなプロジェクトを行う。半導体技術は高額なプロセスが多く、授業で実習を交えながら学べるのは稀。
実習は小グループでクリーンルームで行われる。この授業は学部生と大学院生のどちらも取っており、学生の専攻も化学工学、電気工学、材料工学と多様。
(Logo: Massachusetts Institute of Technology)
Yukimi
1年間かけて研究に取り組み、その発信方法についても学ぶ授業。受講者は 1週間に20時間ほどを研究に費やし、大学院生のメンターのもと、研究結果についてまとめる。
研究の時間については大学から時給も出され、大学院のような体験ができる。学期末にはスポンサー企業や教授を交えてポスターセッションが開かれる。
(参考:https://ocw.mit.edu/courses/electrical-engineering-and-computer-science/6-152j-micro-nano-processing-technology-fall-2005/)
(Logo: Massachusetts Institute of Technology)
Yukimi
Columbia Collegeの一般教養コアカリキュラムの一貫。Columbia EngineeringでのArt of Engineeringにあたる1年生向けの必修授業。
大講堂での講義(週1)に加え、少人数のセミナー(週1)で講義で学んだ内容をディスカッションやアクディビティを通してアウトプットできる場が設けられている。卒業に必須の授業カレッジの1年生は皆受講する為、20人程度の生徒からなるセミナーのクラスではクラスメイトの興味分野は様々な学問に及ぶ。生粋のSTEM生徒から文系やアート系専攻の生徒まで、多様な興味分野を持つ生徒達が同じ科学に関するトピックに関してのディスカッションを繰り広げるのは1年生ならではの経験。
神経科学、物理学(相対性理論)、生物多様性、地球科学の4分野の入門を学ぶ。アメリカでのテレビ出演やTEDトークで有名な物理学者Brian Greeneをはじめ、それぞれの分野での有名講師が交代で教鞭を執る。この授業に感化を受けて専攻を決定、変更する生徒も多い。
(参考:https://superurop.mit.edu/)
(Logo: Columbia University)
Nina
大学全学共通の一年生向けのライティングの授業。テーマ別に分かれており、Medical Humanities(医療人文学)の授業では医学や公衆衛生などの視点から様々な読み物を扱い、ライティングの手法を叩き込まれる。
ただ、読み物の定義は少し曖昧で、医療系のドラマや医療をテーマとしたTik Tokを分析してエッセイを書いた生徒もいた。
(Logo: Columbia University)
Skylar