Medicine is Art. 医学は単なる応用科学ではない事は、それを学ぶ者の皆が身をもって感じる事であろう。病理、薬理、解剖等、生物学的な事を多く学ぶ傍ら、同程度の時間をかけて、倫理・法・コミュニュケーション論等の、医療従事者としての哲学を学ぶ。将来、医師として生命に直接的に携わる職に関わる上で、知識を得ると同時に、人を支えるプロフェッショナリズムを磨く、そんな学問である。
医師の進路は、臨床医、つまりは病院で患者を診る医師だけではない。基礎研究、医療福祉行政、医療ビジネス、製薬、福祉。医療従事者としての意識と知識を備え、人に奉仕できる方法は多岐に渡る。臨床医になる為の医学部という概念に捕らわれず、保健・福祉・医療を多様な面から支えるプロフェショナルになる選択肢を広げる学問であるという事を意識し、医学を学ぶという事を一考してほしい。(Jun)
・共感力・コミュニケーション力・協調性・論理的思考力
・医療・福祉現場での実務経験(あると望ましい)
・中等教育課程で化学・数学・生物等の履修が求められる場合が多い(Jun)
UNSW医学部課程の一部で、腎臓移植、アルコール依存症、肥満、の3つのシナリオを基に共に腎臓系・肝臓系を主に扱う。腎臓系・肝臓系の病理・薬理・生理・解剖の他、関連疾患の疫学・公衆衛生・法・倫理・臨床技法を、講義・チューターグループ・病院実習・実験等のアプローチで広く学ぶ。
アルコール依存症や肥満は、生活環境や精神衛生とも強いつながりのある疾患である。臨床実習を通して、そのような疾患を抱える患者さんとの効率的なコミュニケーションの技法を学べたのは大きな糧になった。
(Logo: The University of New South Wales)
Jun
UNSW医学部課程の一部で、喫煙、ダイビング、薬物依存の3つのシナリオを基に共に循環器系・違法薬物を主に扱う。循環器系・薬物依存の病理・薬理・生理・解剖の他、関連疾患の疫学・公衆衛生・法・倫理・臨床技法を、講義・チューターグループ・病院実習・実験等のアプローチで広く学ぶ。
特に実際の薬物依存の患者との直接的な対話を通し、医療従事者としての彼等との接し方、そして司法の介入を受けない特異な立場であるからこそ、患者が心を開いてくれる事の重みを強く実感した。
(Logo: The University of New South Wales)
Jun
UNSW医学部課程の一部で、HIV、結核、インフルエンザの3つのシナリオを基に共に呼吸器系・性感染症を主に扱う。呼吸器系・性感染症の病理・薬理・生理・解剖の他、関連疾患の疫学・公衆衛生・法・倫理・臨床技法を、講義・チューターグループ・病院実習・実験等のアプローチで広く学ぶ。
性感染症はあらゆる人に感染のリスクがありながら、社会的に恥じらいや不名誉等、否定的な印象を持たれがちであり、患者の精神疾患とも強く関連のある疾患である。医療従事者としての、社会に性感染症の啓蒙をする事の責任や、患者さんが頼れる存在であるべき事の必要性等、社会状況や医療倫理と強く結びつけながら学べたのが興味深かったと感じる。
(Logo: The University of New South Wales)
Jun