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Wesleyan University: 学生の声

実際に進学している学生に、それぞれの学生生活や、学校について感じていることについて聞いてみました。

回答してくれた学生: TY

1. 校風について

Q. 大学が大切にしている理念を表す「キーワード」はありますか?

Critical thinking
どの授業でも、マルクスなど著名な学者が書いた論文に対しても「筆者は〜と言っているけど、〜という考え方もできる」「筆者の〜という主張は〜の視点が欠けている」など批判的に生徒がディスカッションする。

Creativity
学内の芸術活動(演劇、ダンス、アカペラなど)が盛んなだけではなく、社会学理論を芸術で表現する宿題が出たり、「Acting & Citizenship(演劇と政治学を組み合わせた授業)」もある。

Inclusion
多様性に配慮したキャンパス。例えば、寮のトイレ・シャワーが全てジェンダーニュートラル(どんな性別の人でも使用できる)だったり、ビーガン、ベジタリアン、各宗教ごとの食事が常時ダイニングに用意されている。


Q. 学生は、どんな雰囲気ですか?

よく学び、よく遊ぶ。
図書館で空いている席がなかなか見つからないことがあるほど、みんな深夜までよく勉強する。課外活動が忙しくても、授業に手を抜くことはない。(良い成績を取らないとと、プレッシャーを感じすぎている人もいる)
しかし金曜日夜からは、キャンパスのあちこちでparty night。一晩で3〜5つのパーティーをハシゴできる(寮は深夜は静かにするルールがあるので大丈夫。パーティーはちょっと、、っていう人には、ボードゲーム大会や任天堂ゲームをひたすら遊ぶ会もあります。もちろん自室でNetflixに浸かる人もたくさんいます)

「我が道行く」タイプの人も多い印象。典型的なエリートコース(金融・コンサルなど)に行く人も一定数いるが、芸術系やNon profitの道に進む人も多いと思う。
全体の傾向としてはリベラル。保守的な人ももちろんいるが、肩身が狭そう。

6割白人、2割アジア人/アジア系アメリカ人、1割黒人(アフリカン・アメリカン)、1割ヒスパニック(中南米系)、そのほかマイノリティが2%ほど。学部によっては、人種の偏りが激しい(例:演劇=>白人多め、東アジア学=>アジア系多め、African American Studies=>アフリカン・アメリカン多め)


Q. 大学が大切にしている理念を表す「キーワード」はありますか?

正直なところ、教えることに全身全霊を注いでいる先生もいれば、オフィスアワーをすっぽかす先生や、授業がつまらない先生もいる。ただ、1年生の間に良い先生を見つけて、その先生に師事すれば、とても良い学びが無限大に得れる。

私のお気に入りの先生たちは、オフィスアワーに行けば、その日の授業で分からなかったことを驚くほど丁寧に、私が分かるまで説明してくれる。テスト前は、土日でもわざわざキャンパスに来て、オフィスアワーを設けてくれる先生もいる。ペーパーに対しても、1人1人丁寧にフィードバックをしてくれる(400 words近いコメントを期末ペーパーに返してくれた先生も)


2. 授業・カリキュラムについて

Q. 授業・カリキュラムはどんな感じですか?卒業要件などについても、教えてください。

オープンカリキュラムのため、必修科目(言語や体育系も含めて)は一切ない。
大学全体としは、General Education(文系、社会科学、自然科学から最低3単位ずつ)が推奨されている。

一部の専攻では、言語要件やGeneral Educationが必須。

履修したいコースは、だいたい取れる印象。ごく一部の人気授業は、履修登録の際に希望順位を1位にしないと入れないこともある。

クラスの規模は、基本的に20名以下がほとんど。10人以下のクラスもよくある。一部の入門クラスなどは30名程度の場合も


Q. 何か印象に残っている授業はありましたか?

入学1週目の初授業。
長渕剛のライブDVDを見ながら、音楽理論や日本社会についてディスカッションした。
「こんなもの(長渕剛)さえも、アカデミックな議論の対象になるのか」と高校と大学の学びの違いを、ひしひしと感じた。


3. 留学生について

Q. 留学生コミュニティについて、教えてください?

留学生は全体の15%くらい。
留学生オリエンテーションで結構仲良くなる。
私も今の親友の半分近くは、オリエンテーション中に仲良くなった。

留学生も国内生(アメリカ人)も溶け込んでいる。


Q. 留学生に対して、大学からのサポートはありますか?

去年から留学生専門のESL担当が来、その人による留学生(主に1年生)向けのライティングの授業や、個別のtutoring sessionもある。

留学生オフィスの担当者も去年から増員し、留学生向けのイベントをたくさん開いて、留学生が孤独にならないように尽くしてくれている。(卒業後の就労ビザや納税に関する説明会はもちろん、毎週水曜日の午後は留学生向けのCoffee chatがあったり、留学生と教授陣とのディナー会なども)

各教授も、英語が苦手な留学生に対しても、オフィスアワーはゆっくりわかりやすい言葉で説明してくれたりと、寛容に接してくれる。

ただ、留学生向けの奨学金はあまり充実していない(寄付金が他校と比べて少ないせい?)


Q. 日本人留学生や、日本にルーツを持つ人々と関わる機会はありますか?

近すぎず、遠すぎず、という感じ。
日本からの留学生は全学年で10人くらい。

毎年恒例の新入生歓迎会は、キャンパス近くのインド料理屋で集まる。
その他、一学期に1〜2回くらい集まって、たこ焼きパーティーや鍋パーティをしている(もちろん日本人以外の友達もwelcome)

1年生の時に、ボスキャリ前日にスーツが無いことに気づいて、4年生の日本人の先輩にスーツを借りれたときは、「日本人の先輩がいて良かった」と思った笑

日本人で集まることはあんまり無いけど、いざという時は頼れるコミュニティ


4. 学生生活について

Q. 寮のシステムや雰囲気について教えてください。食事は提供されるのですか?

(寮)
全学生の9割以上がキャンパスに住んでいる。小さい町なので他に住む場所がない。

1年生は5つくらいあるHallに割り振られる。部屋が豊富にあるので、1年生の半分近い人がシングルルームをもらっている(小規模の大学ならでは?)

2年目〜は、シェアハウスやアパートなど、色々な選択肢から選べる。プログラムハウスと言って、同じ興味分野の人と一緒に住めるハウスがオススメ。例えば、German house (ロシア語・ロシア文化に興味がある人のハウス)、Movement House (ダンスなど体を動かすことが好きな人向けのハウス)、詳しくは大学のホームページで!

(ミールプラン)
1-4年生まで強制加入。いくつかのプランから選択できる。
swipe数もプランごとに決まっている。
Swipeに加えて、Points(用途自由の電子マネー)が付いていて、カフェなどで自由に使えてめっちゃ便利(あんまり他大学には無いシステムかも?)


Q. 週末はどのようにして過ごしていますか?

ボストンやニューヨークに日帰りで行ったり、近くの都市(ニューヘブンやハートフォード)でショッピングに行くことも。ただ、私も友達も、土日であっても1日の半分以上は勉強に費やしている。

個人的には、ジムに行ったり、日本から持ってきた本を読んだり、映画を見るのが好き。(タイ人や中国人の友達と、「コナン」で盛り上がったのが良い思い出笑)


Q. 大学生活の中で、地域のコミュニティと関わることはありますか?

近隣の病院でのコミュニティ活動、Prison Education Program(囚人向け教育)、地元の小学生に東アジア文化を教えるワークショップ、地元の人たちとPotluckパーティー、難民支援など、地域に根ざした活動を多く行っている。

周囲の大学や大学院との連携はあまりない。ただし、ダートマス大学とのダブルディグリープログラムや、他のリベラルアーツカレッジとの交換留学プログラムはある(Twelve-College Exchange Program)


5. 大学の周りの地域について

Q. 大学の周りは、どんな環境ですか?日本食は調達できますか?

日本の街に例えるなら、、、地方都市の郊外。人口は5万弱のこじんまりとした町。

キャンパスから徒歩15分ほどのメインストリートに、やたらレストランがたくさんある(日本食、イタリアン、タイ、メキシカン、ベトナム料理など。タピオカもあります)
ただ、レストラン以外はあまり充実していないので、Amazonを使うこと多い(キャンパス内にAmazonロッカーあり)

オーガニック系のスーパーが1つメインストリートにあるが、値段高めなので、キャンパス内のグロッサリーストア(生鮮食品も日用品もだいたい手に入る)や、近くの大きいスーパー(毎週シャトルバスがキャンパスから出ている)まで食料品は買いに行く。

郊外のベッドタウンということもあり、人口密度も低く、治安は基本的には良いです。
身の危険を感じたことは一度もないです。
ただ、夜に1人で外を歩くと危ないので、日が暮れたらなるべく1人で外を歩かないようにしています。


Q. 大学の周りの交通網はどんな感じですか?日本からのアクセスは?

中都市(ハートフォード、ニューヘブン)までは車で30分ほど。大都市(ボストン・ニューヨーク)までは、車で片道2時間半、バスや電車を使った場合は3時間くらい。日帰りで行ってこれる距離。

各学期のはじめ・終わりには、JFK空港/ローガン空港〜キャンパス間にシャトル($30くらいだったはず)が出ているので、それを使えば荷物が多くても安心。

私はいつも伊丹(大阪)=>成田/羽田 => アメリカ/カナダのハブ空港=>ブラッドリー空港(大学から一番近い空港)=>同じ大学の学生とUberをシェア(キャンパスまで40分くらい)


6. 大学生の、本音!

Q. 大学の好きなところは、ずばり?

・ご飯が美味しい!(4年間過ごす上で、これ結構大事)
・Competitive(競争的)というより、Cooperative(協力的)。教授も先生もスタッフも、みんな思いやりがあって、困ったことがあったらすぐ助けてくれる優しい人たちばかり。良くも悪くも、みんなマイペースで競争意識が強くないのが、心地よい。
・キャンパス内のファシリティが充実。キャンパス内の映画館では、水・木・土・日は無料で古今東西の映画が見れる。ダンススタジオやシアター、リハーサル室も予約すれば自由に使える。ジムも広くて快適。
・3年間かけて学ぶ、2つの学際的な専攻がある。1, College of Letters: European literature, history, and philosophyを組み合わせて学ぶ、2. Colelge of Social Studies: History, Government, Political and Social Theory, and Economics、どっちも非常にハードなので、めっちゃ勉強したい人にはオススメ
・Freeman Scholarship。毎年日本人1名に返済不要の奨学金がある。ぜひチェックしてみてください(4年間の全学費が無料)。
・学生運動が盛ん。平等問題、人権問題、労働問題などを考えさせられます。大学に不満があれば、すぐに署名活動が起こります(昨年の卒業式では、ゲストスピーチする人が、過去に差別発言していたことが明るみになると、学生が署名活動を行い、スピーカーを変えた)
・研究に携わっていないので、研究支援については私は詳しくないが、様々なフェローシップの応募案内など頻繁にメールが来るし、フェローシップに応募するためのtipsを教えてくれる説明会や個別面談などのサポートはたくさんあるらしい。


Q. 反対に、大学に対して不満に感じるところはありますか?

・Writing tutorが不足していて、テスト期間になるとtutoringの予約がなかなか取れないことがある。Tutor(主に上級生)も人によって教える上手さがバラバラで、十分にトレーニングを受けていないような人も時々いる。
・小規模な大学だからこそ、開講されている授業の幅が総合大学より狭い。例えば、ビジネスやエンジニアリングの専攻はないし、私の専攻の社会学も、主に「アメリカを舞台とした社会学」のみで、グローバルな視点が欠けているように感じる・
・留学生への奨学金がFreeman Scholarship以外はあんまり無い。結果として、国内生は低所得者層やUndocumented移民など多様性があるが、留学生はお金持ちばっかりで多様性に欠けている。金銭感覚が合わない人もまあまあいる。 学費が毎年$2,000ずつ上がっているので、よりrichな留学生しか来れなくなる気がする。
・他大学との単位互換システムなどがない。Yaleが近いので、大学院もあるし、そういうプログラムがあればいいのになあ。。。
・奨学金が足りなくて、キャンパス内でバイトせざるを得ない学生たちがいる一方で、「え、そこにお金使うの?」と疑問に思うような予算配分が時々感じられる。(少人数のイベントでフルーツやチーズの盛り合わせを出したり、かなりお金をかけて大学のロゴを去年新調したが、前のロゴの方が良かったと学生みんな言っていた)


Q. 大学には、面白い伝統やイベントがありますか?

たくさんありすぎて選べないのですが、、、Eat Local Challengeというイベントでは、地元産のロブスターやムール貝、ホタテが食べ放題です笑

毎年4月にある「Wesrave」はウェズリアン大学ならでは?
1時間のparty songのremixを事前にダウンロードし、みんな運動場に集まって、ヘッドフォンをつけて同じ瞬間に再生し、音楽に合わせて踊って走りながら、キャンパスを2周するイベント。近所迷惑にならない屋外パーティーです!笑(1kgくらい痩せた気分になります)

あとは、5月初めにあるSpring Flingという音楽フェスも盛り上がります。有名なプロのバンドや、オーディションで選ばれた学生バンドが演奏します。芝生でみんなでピックニックをしながら、春の訪れを祝います。シャーベットとポップコーンの無料配布はすぐsold outするので注意。


Q. 大学のカフェテリアのおすすめメニューは?!

チョコチップクッキーとバタースコッチクッキー
(中毒性があります。危険です。これで私は7kg太りました??)

モンゴリアングリル
(好きな野菜と肉/豆腐を選んだら、巨大鉄板で炒めて、ライスに乗せてくれます。ソースも10種類くらいあって、色々カスタマイズできるので楽しい???)

ベリースムージーとバターミルクパンケーキ
(どちらも朝食限定で、早起きするモチベーションになるほど好きです❤️)


7. 大学生からのメッセージ

Q. これから大学への留学を目指す人に、アドバイスはありますか?

海外留学が全ての人にとって、ベストな進路だとは限りませんが、間違いなく成長につながる経験にはなると思います。

留学を通じて、(教授や友達に)助けを求める力・どんなアクシデント(飛行機が延着して次便に乗り換えれなかったとか)も何とか自力で切り抜ける力・自信がなくても発言する度胸など、どんな場所に行っても役立つ力がたくさん身につきました。

留学しようか迷っている人は、迷うくらいなら、思い切って一度外に出てみたら、かけがえのない経験が得れると思います。

留学を既に決意している人は、自分よりも優秀な人がたくさん集まる場所をぜひ目指してください。私もWesleyanはDream School(雲の上の存在)でしたが、運良く合格し、素晴らしい仲間と切磋琢磨しています。