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Grinnell College: 学生の声

実際に進学している学生に、それぞれの学生生活や、学校について感じていることについて聞いてみました。

回答してくれた学生: M.T

1. 校風について

Q. 大学が大切にしている理念を表す「キーワード」はありますか?

公式:Veritas et Humanitas (Latin) — Truth and Humanities
非公式?:Middle of everywhere
Grinnellはその立地からMiddle of nowhereと自虐ネタとして学生に言われていますが、それを逆手にとって(?)、”Grinnellにはその立地に反して色々な機会が転がっているんだよ”という意味らしいです。


Q. 学生は、どんな雰囲気ですか?

良くも悪くも圧倒的リベラルです。この前のIowa CaucusではBernie Sandersが圧倒的支持者を集めていました…
人種、国籍、社会経済的地位に関してはかなり多様性に富んでいるので、様々な考え方が飛び交っていますが、みんな自分とは違う考え方を受け入れることを普通に感じている学生ばかりなのでマイノリティがつまはじきにされることは全くありません(一部除く ex: リベラルvsコンサバ)

愛校心も結構あり、それは年に一度のScarlet & Black Dayに集まる在校生や卒業生からの莫大な寄付金も物語っています。わざわざ(シカゴから6時間もかけて)グリネルまで来てくれている卒業生の話はよく聞きます。


Q. 大学が大切にしている理念を表す「キーワード」はありますか?

基本的にとてもフレンドリーです。授業はリベラルアーツらしい少人数のディスカッションが多いスタイルですが、それでもイントロレベルは少しはレクチャー型になりがちです。
当たり前ですが、授業の上手い教授とそこまででもない教授がいてとても面白い教授の授業は受講するのが難しいですが、授業を受けていなくても質問に行けば答えてくれたりします。私が今受けている授業の教授は一対一で話す分にはとても面白いのだが、なぜか面白くない授業をすることで有名です笑 でも質問をすると丁寧に答えてくれるとか、一対一ではすごく面白い話ができるので人気は結構ある気がします。


2. 授業・カリキュラムについて

Q. 授業・カリキュラムはどんな感じですか?卒業要件などについても、教えてください。

・オープンカリキュラムを採用しており、1年生時のTutorial以外は基本的に授業登録の制限は無いです。1学期に各Division(Humanities, Science, and Social Science)から1授業ずつ取ることが一応推奨されて入るのですが、結構みんな好き放題取ってたりします:)
・履修したいコースは思ったよりとれます。レアな授業だと教授側も交渉に応じてくれて、定員数が超えてても受けさせてくれることがよくあります。
・一学期に取れる単位はAcademic cooursesで19 Credit(1授業だいたい4 credit)ですが、この制限の中には音楽のプライベートレッスンや課外活動(オーケストラやスポーツ)、スポーツ系のクラスなどは含まれていないので、好きなことを存分にできるようになっていると個人的に思っています!


Q. 何か印象に残っている授業はありましたか?

2年の1学期にとった社会心理学の授業で、実験をグループで一から作り上げました。被験者は通常は学生なのですが、私たちのグループはグリネルの教授を対象に行うことができ、なかなか体験することのできない面白いデータ分析をやらせてもらえました。


3. 留学生について

Q. 留学生コミュニティについて、教えてください?

留学生は全体の20%を占め、かなり多い気がします。そのうち中国からが一番多く、次いでインド、ベトナム、韓国、日本とアジア系が圧倒的に多いです。
事前に留学生専用のオリエンテーションがあるせいか、留学生同士の仲はすごくいいです:) 留学生同士でしかわからないこと(ex: ビザ関係、英語の上達方法)を相談できる貴重なコミュニティだと思っています。


Q. 留学生に対して、大学からのサポートはありますか?

留学生に対する大学のサポートがかなり厚いことで有名な大学だと思っています。
奨学金:公式にはNeed-Blindとは書いてありませんが、決められた日までに出せばNeed-Blindのような状態で審査してくれるそうです(Admission Office談)
入学前オリエンテーション:新1年生のオリエンテーションの前に留学生だけのオリエンテーションも行われます。そこでビザの注意点から米国の通貨の説明、銀行口座開設、Social Security Numberの取得まで全て手助けしてくれるので、全く心配する必要はありませんでした。
ホストファミリー:グリネルの留学生はFIS(Friend of International Student)という制度を利用して地元の人たちにホストファミリーになってもらうことができます。私はすごく自身のホストファミリーにお世話になっています。イースターやサンクスギビングをはじめ、夕食を1ヶ月に1回は食べたり、近くの都市まで連れて行ってもらったりと第二の家族のような感じです:)


Q. 日本人留学生や、日本にルーツを持つ人々と関わる機会はありますか?

・JCA (Japanese Cultural Association)という日本人や日本文化に興味がある人のコミュニティがあります:) 年々規模が大きくなり、今年は40人強のメンバーが所属しています。毎月色々な大小様々なイベントをしており、時にはグリネルの町のコミュニティを巻き込んだ大きいイベントをすることもあります。
・「ぐりねりす」というグリネル日本人現役生または卒業生が書いているブログがあります。それぞれの視点からグリネルでの生活を綴っているのでぜひ見てみてください!インスタグラムやFBもあります


4. 学生生活について

Q. 寮のシステムや雰囲気について教えてください。食事は提供されるのですか?

・1-3年までは基本的に寮住まいで、4年になるとOff campusに住むこともできます。単純に寮じゃない方が圧倒的に安いのでそれなりに住む人は多い気はします!
・Grinnellには寮が18あって、一つの寮には小さくて40人多くて120人住んでいます。1-2年は基本的に二人部屋で3年からは一人部屋も選べるようになります:) 寮一つ一つに個性があるというよりかはクラスターごとによって雰囲気が違う感じですが、1年の時は事前にどのような雰囲気の寮がいいかはアンケートが取られるので自分の好みと正反対の寮になることはほぼないです!
・1年1学期目は強制的にフルミールプランに加入することになりますが、2学期目以降はある程度選べます。(週12,15,21) Off campusに住んだりするとミールプランをオフにすることも可能です。


Q. 週末はどのようにして過ごしていますか?

周りに何もないのでNetflix見たりとかして過ごす人が大半な気がします。周りに遊ぶ場所がないので、金曜と土曜の夜には大学側公認のパーティーも開かれますが、内輪のパーティーはCampus外の至る所で開かれています。
日曜になると、皆勉強モードに切り替わる、オンオフのしっかりしている週末を過ごしている人が多いと思います!


Q. 大学生活の中で、地域のコミュニティと関わることはありますか?

地域コミュニティとの繋がりは結構しっかりしていると思います!
大学で行われるイベントの80%以上は誰でも参加可能で、オーケストラやジャズのコンサートやスポーツ試合には毎回多くの地域の方が足を運んでくれます。キャンパスをしっかりと定義する門や柵みたいなものはないのでよく地元の方が犬の散歩をしてたり子供が遊びに来ていたりします。また、地元の学校にお邪魔することも多く、チューターをしたり、留学生が自国の文化を紹介しに行ったり、高校生がキャンパス見学に来たりなど地元の学生との交流も多いです。グリネルの町内での貧富の格差があるせいか、ボランティアの機会も多く、クラスで学んだことを実践に移すことができる環境だと思います。
近く(車で1時間半先)にはアイオワ大学があり、そこの授業をオンラインで取ることも可能だと聞いていますが、周りには数えるほどしか実際に行なっている人はいません。


5. 大学の周りの地域について

Q. 大学の周りは、どんな環境ですか?日本食は調達できますか?

街の規模はかなり小さいです。公共交通機関はほぼなし。
いわゆる典型的な小さなCollege townなので大学関係者が最低限生活できる要素はなんとか揃っています。
レストランが5.6個、映画館やスーパーマーケットなどもあります。徒歩圏内ではありませんがWalmartもあります。(行きは大丈夫だけどもの買って帰ると大学まで帰るのが大変で、だいたい地元の人が見かねて大学まで送ってくれます笑 みんな親切)
小さい街なので治安はすごくいいです。結構街の人たちみんな知り合いという感じがあるので悪いことはできない…
夜中になるとCampus Safetyに電話すれば街の中までならだいたい迎えに来てくれます。ただ、中西部の典型的な田舎町ということもあり、大統領選が近づくと留学生に対してあたりが強い人が時々出てくる…この前も人種差別的な言動をする人がダウンタウンに出没するので注意するように大学からメールが来てました汗


Q. 大学の周りの交通網はどんな感じですか?日本からのアクセスは?

大都市へのアクセス
シカゴまで:毎日夕方に大学を出発するバス(Trailway)(あまり治安はよくないらしい)で5時間
デモイン/アイオワシティまで:学期中は週に1回大学のシャトルバスで1時間

日本からのアクセス
日本→シカゴから:一日に一本大学行きのバス(Trailway)で5時間。他にも休暇の始まりと終わりは大学のシャトルバスで4時間くらい
日本→デモインから:休暇の始まりと終わりは大学のシャトルバスで1時間


6. 大学生の、本音!

Q. 大学の好きなところは、ずばり?

・周りに何もないので勉強に集中できる環境が揃う
・大学とローカルコミュニティの繋がり
大学でのイベントには地元の人が参加できるものが多数あり、地元のイベントにはよく学生が手伝いに入ったり参加します:) 中西部特有の暖かい雰囲気で溢れているコミュニティなのでギスギスなど全くしていません!授業の一環で地元の学校を訪れたり、バイトで町のオフィスで働いて実際に社会問題解決に取り組むのは楽しいです!
・オープンカリキュラムはグリネルの強みのうちの1つ!
取る授業にほぼ制限がないので、自分の好きな授業を取ることができます!私が1年の時は心理学から教育学、美術史学、ドイツ語など幅広く手を出していました!学生は週に1回30分の音楽の個人レッスンも無料で受けられるんです!
・教授との距離の近さ
生徒:教授比が9:1ということからもわかる通り、学生と教授の距離はとても近いです!ピザを食べに連れて行ってもらったり、dining hallで教授の家族とご飯を食べることもざらにあります:) オフィスアワーとか関係なくオフィスのドアが開いてたら雑談をしにふらっと立ち寄ることも良くあります
・新しい設備を導入したり、奨学金を増やしたりと、生徒のことを考えて大学側が潤沢な寄付金を使ってくれているのが目に見えてわかる部分も多いです
・THE・リベラル
昔ほどラディカルではなくなりましたが、リベラルな学生がすごく多いので自分の考えを他の学生と一緒に行動に移すにはうってつけの環境だと思います:) 現在グリネルにはStudent Worker のUnionがあって活発に活動しています。


Q. 反対に、大学に対して不満に感じるところはありますか?

・交通アクセスが悪いと有名笑
 近くの都市はデモインかアイオワシティだが、どちらも車で一時間以上かかる上公共交通機関はなし。シカゴまで1日1本バスが通っているが、6時間もかかる上シカゴに着くのが夜10時なので休暇時以外あまり使わない。
・横のつながりに比べて縦のつながりが弱い
・大学はDiversityを売っているが、完璧では無い
 人種や国籍などのdiveristyはあるが、liberal vs conservativeなど思想はかなり偏りがち(liberal寄り)
・サイバー攻撃に弱い。
 昨年一部の生徒のAdmission InfoやSocial Security Numberが流出し問題になりました


Q. 大学には、面白い伝統やイベントがありますか?

・Relay
毎春学期に1日だけ生徒がめちゃくちゃになりながらお祭り騒ぎをする日があります。なんかお揃いのコスプレとかをしてチーム対抗戦をするのでRelayという名前らしいですが…。どうやらベトナム反戦運動の一環で始まったものが今では形を変えて残っているようです。しかし、変わらないことも勿論あり、その当時からグリネルにいる教授が当時のヘルメットを被ってスピーチをすることからRelayは始まるとか。
・Food Bazzar
毎年秋学期に世界各国の料理を一同に揃えたフードイベントがあります。学生がシェフになり、自国の料理を振舞ったり、自分が好きな他国の料理に挑戦したりします。毎年この日は朝早くからキャンパス中のキッチンからいい匂いがしてワクワクが止まりません。


Q. 大学のカフェテリアのおすすめメニューは?!

自分で具が選べるパスタ。具だけでなくパスタ自体もグルテンフリー、全粒粉などから選べます。他に食べるものがないと必ずここに行き着きます笑 パスタを料理してくれるところには時々ビビンバやポレンタ(イタリア版蕎麦がき)、うどん、クレープ、リゾットなどがあります。
あとは木曜日の朝限定のスムージー!普段は売店で買わなきゃ飲めないけど、木曜の朝だけは朝ごはんと一緒にダイニングホールで飲めます。


7. 大学生からのメッセージ

Q. これから大学への留学を目指す人に、アドバイスはありますか?

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