NPO法人留学フェローシップは、これまで留学キャラバン隊や留学サマーキャンプを通して、海外の大学進学を目指す高校生を応援してきました。その中で高校生から聞こえてきたのは、学校の先生からのサポートが得にくいという現状。そして学校の先生から聞こえてきたのは、応援したいのは山々だけど、何をすればいいのかわからない……といった声。
そこでわたしたちは、この現状を解決するために「Educators'留フェロ」というプログラムを立ち上げました。このプログラムでは、学校の先生を中心とした海外進学を目指す高校生をサポートするネットワーク構築を軸に、コーチングなどのスキルを活かしながら高校生をサポートする術を全国の先生方と一緒につくり上げています。
全国を回りながら2-3時間のプログラムを展開する「Educators'留フェロキャラバン隊」(留学キャラバン隊と同時実施)、高校生向けサマーキャンプと同時期同場所で開催する「Educators'留フェロサマーキャンプ」の2つのプログラムで、全国の高校の先生、教育委員会の方々をサポートしています。
この教員向けセクションは、そんな全国で出会った先生方から頂いたご質問を踏まえ、教員として海外大学進学を考えている学生をサポートする上で有用な情報を提供していきます。ぜひご活用ください!高校生のみなさんも、このページを学校の先生方に見せるなどして、活用いただければ嬉しいです。
このページでは、主にアメリカへの大学進学を検討している生徒をサポートする場合を想定し、どのようにこちらのページをご活用いただけるかをご紹介します。
海外大学進学には、まずは情報を入手することが必要不可欠です。以下のページを参考にしつつ、まずは生徒のみなさんと情報を集めるところから始めてみてください。
各国の大学基本情報を生徒に紹介してガイダンスを行う場合(集団・個人) →「留学先について調べる 」へ
生徒が学びたい学問分野をもとにガイダンスを行う場合(集団・個人) →「授業について調べる 」へ
基礎的な情報収集ができたら、生徒とコーチングセッションを持って目指す大学のアタリをつけていくフェーズに入ります。目指す大学ができるとモチベーションも上がりますし、目標が明確になってくるのでその大学の種類の関係者から有益な情報を得られる機会も増えます。
アメリカの大学を目指す場合、リベラルアーツの大学もしくは総合大学のどちらを薦めるかは、生徒の目指しているもの、性格、学び方等によって異なり、個別性が強いといえるでしょう。以下に参考までに、過去の高校生へのアドバイスを紹介します。
多少英語に不安があっても、リベラルアーツの全寮制のシステム、少人数教育の環境があれば周囲と密な関係を築きやすいです。学生の教育を主たる仕事とする教授と生徒の距離も近く、人間関係の面では安心して活動しやすいでしょう。
リベラルアーツ大学は田舎にあることが多く、場合によっては地域住民の多くが大学関係者ということもあります。自然環境や大学の施設自体を上手に使って学生生活を送りたい生徒には向いているでしょう。
リベラルアーツ大学はその名の通り特定の専門を突き詰めることを主目的にしているわけではありません。また、総合大学のように大学院がないことがほとんどです。様々な分野について学び、その後専攻を決めたり変更することもしやすいので、専攻を決めていない生徒に向いてます。
やはり総合大学は規模が大きいので、自分で興味のあるコニュニティに飛び込んでいく必要性が高まります。英語力に自信があれば人間関係構築への不安も少なくなるため、こうした生徒には向いているでしょう。
総合大学は都会もしくは中小の都市にあることが多いので、美術館やシアター、その他ビジネス関係等のリソースが近くにあることが多いです。そうしたリソースを活用していきたい生徒にはお薦めです。
教授は教育の、研究も積極的に行っているため研究のアシスタントとして活動したり、ある程度専門に特化して履修をしたりすることも可能です。場合によっては大学院の授業を活用することも考えられます。
生徒は周囲に海外大学出願する生徒が多くない場合、予定を自分で立てなければならず、混乱することが多くあります。そこで教員がある程度伴走してあげることが肝要です。
予定立案の中で、教科の試験への準備も大切になってきますので、学校内の専門の教科の先生方と連携しながらサポート体制を整えましょう。
また、テストについては「TOEFL, IELTS, SAT, ACT」ページも参考にしてください。
エッセーの執筆サポートは個別性が強いので、とても時間と労力がかかります。
ただ、サポートを通して生徒の自己分析や将来の目標構築に関われることはまさに教員の業務の本質とも言え、やりがいもあると思います。まずは、エッセーの種類にどのようなものがあり、大学によってどのような論題が課されるのかなどを生徒と共有した上で、コーチングにつなげていきましょう。
その他、「出願について調べる」のページも参考にしてください。
教員のもっとも大きな仕事がこちらの推薦状執筆になると思われます。一般に国内の大学に提出する推薦状よりも生徒個人の特徴やアピールポイントを明確にする必要があるので、時間もかかります。また、英語での提出が必要なので場合によっては英語に堪能な他の先生の協力も得る必要があるなど、様々な調整も必要になってきます。
「出願について調べる」のページには各国で必要な推薦状の種類、執筆の仕方、提出方法などが書かれているのでご活用ください。