幅広く、答えの出ない問についてひたすら考え議論する学問。具体的に、物事の本質や原理を理解しようと模索する学問。
プラトン、ソクラテスからサルトルまで様々な時代のそれぞれの哲学思想を学び、そのなかで問題をいかに理解・解釈するか、論理的思考法そして解決法を学ぶ。数学的思考法と重なる部分が多いので、数学と一緒にとると相乗効果でますます楽しくなる。
進路としては、哲学を一本で専攻した人は院への進学が多く、興味はあるけど就職の幅も狭めたくない人は副専攻にしている/何個か授業をとるのみが多い印象。(Haruka K.)
長文読解力。
とにかく大量のリーディングが出されるので、速読できたらとてもよい。(Haruka K.)
Columbia Collegeの2年生が全員受ける1年間の哲学の授業。コアカリキュラムの授業の1つ。
プラトンの国家から始まり、コーラン、ホッブスのリヴァイアサン、アダム・スミスの国富論、マルクスの資本論、ニーチェやフーコーなど、西洋哲学の名著26冊を読む。有名な哲学者の本は一通りすべて読むことになる。
幸福の定義、自由とはなにか、理想の国家とは、など、哲学に触れたことがない人にとっては考えたこともないようなことについて考えさせられる。
先生によって書かせるエッセイが異なるが、僕の先生は通常の7ページのエッセイに加え学期末に15ページのエッセイを書かせることが判明してから履修人数が激減し、最終的に10人ちょっとしか生徒がいなくなったが、おかげで発言はしやすくなった。僕はルソー的民主主義の欠陥についてトクヴィルと比較しながら最後のエッセイを書いた。コロンビア大学はリベラルな校風でアクティビストが多いとよく聞くが、文理問わず誰もがこの授業で哲学に触れることにより、各々の思想を確立することが原因の一端なのではないかと考えている。僕はこの授業を受けることにより考えることが好きになったはいいものの、面倒くさい人になってしまったのではないかと思っている。
(Logo: Columbia University)
Riku
名前からはいかにもドイツ文化の考察をするように聞こえるが実は副題が「モンスター、ロボットまたサイボーグから学ぶ人間中心主義」であるこの授業。主に非人間的な題材を扱うドイツ文学、映画を用いて、議論や考察をしていく。
ある日はフランツ・カフカ著「変身」を読んで虫に宿る人間性を考察したこともあれば、チェルノブイリと福島原発をテーマとして文学作品を読み人間と科学の関係性について分析したりもした。
個人プロジェクトでは授業のテーマに沿った映画を1つ選んでエッセイを書く。筆者は「her / 世界でひとつの彼女」を選び、人工知能と人間の恋愛の中で何の要素が人間を定義しているかを再考察した。
(Logo: Colorado College)
Takuto
大学の周辺にある地元の小学校に行き、哲学を教える授業。
毎週テーマに沿ったリーディングをしてクラスで議論したのちに、小グループでその内容を小学生にどう教えるべきか話し合い、実際に小学校で授業を行う。哲学の論文を理解するだけでなく、その内容をいかに小学生に伝えるか、うまく議論を行えるかも大事になる。また、毎週、小学校での議論をもとに、小学生の発言と哲学の論文がどう関係するかのペーパーの提出が求められ、哲学についてかなり深いところまで理解するところが求められる。
授業・課題・そして実際に教える部分まで合わせるとかなり時間の取られる授業だが、小学生たちの発言には驚かされたり癒されることも多く、教えることや子供が好きな人には間違いなくおすすめな授業。
(Logo: Oberlin College)
Ryo
哲学の名著を読み、哲学における大きなテーマを扱っていく、哲学入門の授業。だが、コロンビア大学ではコア・カリキュラムの一環として哲学を集中的に1年履修するため、入門とはいえ非常にレベルの高い講義。
教授が非常に聡明な方で、哲学のみならず、社会科学全般にわたる造詣が深く、興味深い話を多く聞かせていただける。
(Logo: Columbia University)
Skylar
その名の通り「科学とは何か?」ということを哲学的な視点から考察する授業。哲学といずれかの科学の領域を専攻として検討している生徒が多く取っている印象があった。
初日は占術学を科学として認めない(それらはpseudo scienceという偽の科学として頻繁に認識されている)学者がどういった判断基準を用いているのかを文献から分析することから始まる。その後どういう要素が科学という学問に価値を与えているか、科学は主観的か相対的かなどあらゆる視点から科学と向き合う。哲学と縁がなくても科学を勉強する者であれば違う視点から自分が学んでいることが何か考える良い経験になる。
(Logo: Colorado College)
Takuto