日本の大学ではマイナーな専攻だがアメリカの大学ではポピュラーな学問。
この世の無秩序な事象の中は確率論を用いて数学的に説明することができるのだが、統計学はその確率論を基盤にして無秩序のなかに規則性を見出すという科目。
身近な例を使ってざっくり説明すると、バラバラの座標点をエクセルに入力すると自動で近似線を計算してくれるあの便利な機能を理解して日常に応用していくのが統計学。生粋の統計学専攻は珍しく、経済やコンピューターサイエンスの専攻とのダブルメジャーにする生徒が多い。
卒業後の進路は経済や公衆衛生の大学院や薬品開発、マーケティング、政治、保険会社への就職など、専攻とどう他分野と結びつけるかによって選択肢が広がる。(Nina)
(参考:http://stat.columbia.edu/programs/undergraduate-programs/)
数学にはセンスが必要とよくいわれるが、統計に関しても同じ。入門のクラスでも点数の差が激しく、莫大な数のデータセットを分析する為コンセプトを理解するのが人によってはいくら説明されてもピンとこなかったりする。
日本の高校生にとってはあまりポピュラーではない科目だが、アメリカの生徒は高校のときからAP(大学1年生レベル相当の特進コース)を受けている人が多い為基盤があるとクラスメイトに差をつけられないで互角に張り合える。
エクセルは必須、上級クラスになるにつれてプログラミングも必要になる。(Nina)
統計学の基礎にあたる授業。これは微積を用いない統計基礎で、他にも微積を用いた統計基礎のクラスも用意されている。履修する内容は確率から始まり、t/z検定カイ二乗検定、分散分析、線形回帰など。
最終プロジェクトではクラスメイトとペアを組み、同級生からとったアンケート結果で習った統計テクニックを使いデータを解析する。授業と教授のオフィスアワーに加え、統計学部が用意したヘルプルームにいけば統計専攻の上級生から教えてもらう事ができる為、統計初心者でも学ぶ為の環境が揃っているので安心して受講できる。
(Logo: Columbia University)
Nina
統計学入門の授業。高校数学で勉強する標準偏差等のコンセプトから始まり、グラフの作り方や実験の計画方法、t検定や線形回帰など、統計学の基礎を学ぶ。
毎週、プログラミング言語のR言語(R Studioというソフトウェア)を利用した課題が出され、試験は中間と期末の2回。期末にはグループプロジェクトとして、データ分析の結果をポスターで発表する。
高校で数学を勉強していれば、内容は難しくありませんが、宿題とプロジェクトに時間がかかるので、計画的に進める必要があります。プログラミングの経験がなくても心配は要りません。
(Logo: Swarthmore College)
Mai