国際関係学とは政治、経済、法といった様々な面での国家や国際組織などの関係についての学問。
国際関係理論や歴史のほか宗教、地理、社会学、人類学に加えて、現代社会の問題であるテロリズム、環境問題、核、人権、経済開発援助など、多分野にまたがり学際的である。
平和構築や争いの原因を探ることを目的とするため、研究は外交政策に用いられる。近年では、リアリズムとリベラリズムなど国家間レベルの関係を主とする理論だけではなく、フェミニズム、マルクス主義の観点も研究対象になってきている。(Hana)
(参考サイト:https://www.c.u-tokyo.ac.jp/info/academics/fas/dhss/sir/ir/)
世界史(特に現代史)の基礎知識、また時事問題への興味を持っていることが望ましい。国際ニュースなどに日々アンテナを張りながら知識を深めていくことが求められる。
研究は質的・定量分析と両方可能なため、文系理系に問わず専攻することは可能。(Hana)
政治理論と戦争の関係を歴史的観点から研究する授業。古代ギリシャや古代ローマの政治学、中国の儒教、イスラム教においての政治など様々な文化的・歴史的背景に影響されてきた政治学について毎週講義とセミナーが1時間ずつ行われる。
エッセイの提出と年度末試験がある。国際関係を勉強するにあたって欧米の学者の文献を研究しがちだが、課題図書は多種多様で知見を広められる。
(Logo: King’s College London)
Hana
プロジェクトベースの授業で、個人的にイチオシ。初めはEntrepreneurshipで大切な「失敗」を恐れないマインドセットを育むことや、Social Entrepreneurshipの定義について議論するワークショップなどを行う。Failure Resume という課題がとても印象に残っており、大学生活を送る上で大きなインパクトを与えてくれた。
その後4人チームで社会課題の発見、製品・サービスの企画を行い、中間と期末のプレゼンテーションに向けて、インタビューや卒業生メンターとのワークショップなどをおこなっていく。社会学とのCross-List.で秋セメにしかオファーされていないが、Introduction to Entrepreneurship というコース名で全く同内容の授業が経済学の授業として春にオファーされている。
(Logo: Macalester College)
Shosuke
1学期を通して中世から現代までの国際的な事件や裁判などを題材とし、国際法がどのように発展してきたかを学ぶ授業。春セメスターのみオファーされている。
マカレスター大学の国際関係学のイントロの授業は最初に厳しい課題が出されて生徒がふるいにかけられる。リーディング課題では主に裁判の記録や国連憲章などの国際条約、オンラインの新聞記事、国際法のブログなどを読むことが多い。
(Logo: Macalester College)
Shosuke
第二次世界大戦以降の世界中の戦争や紛争の研究を通して争い事の性質を探る授業。南アジア、東アジア、東南アジア、中東を地域ごと分割して講義が行われる。インド・パキスタン戦争、朝鮮戦争、ベトナム戦争、中東戦争などを中心に各地域ごとに専門の教授が2時間の講義をするという形式。
2週間おきにディスカッションと個人プレゼンテーションをするセミナーもある。最終成績は年度末試験のみで決定する。
筆者は特にイスラエル軍の経験者である教授の講義が興味深かった。授業では地図を用いて戦争の研究をしたため、軍事戦略の観点から学ぶことができた。地域を指定せず幅広く研究したかった筆者にとっては良い授業選択であった。
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Hana
国際関係は理論上の学問だけではなく実行に移すための研究である、という認識に基づいて、国際関係論とその実行について議論する授業。軍事戦略、外交、経済制裁などの国政術を通して国家がどのように争い事に立ち向かうのかを考える。
2時間の講義と1時間のセミナーが毎週あり、学期ごとに個人プレゼンテーションとエッセイを提出する。学者だけでなく、政府関係者など各分野の専門家を招いて講義が行われた。
(Logo: King’s College London)
Hana
国際関係において偏在するパワー、政治、倫理を通して戦争、自由、法、国家の主権などについて考えるディスカッションが中心の授業。毎週2時間のセミナー形式の授業では週替わりで個人プレゼンテーションを担当する学生が議論を主導する。幅広い理論と歴史や時事問題についての知識を踏まえて意見をすることが求められる。
プレゼンテーションに加えてエッセイと年度末試験がある。担当の教授は国際関係の倫理の分野では名が高く、課題図書のほとんどの筆者と知り合いであることが多いため、彼らのエピソードを交えて授業が行われる。
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Hana
現代の中東地域の情勢を宗教と政治の観点から紐解く授業。中東地域においての国家の構築、抵抗運動(レジスタンス)、革命を通して宗教主義または非宗教主義、イスラム主義、シオニズム、民族主義(ナショナリズム)などについて研究する。担当教授2名はフィールドワーク経験豊富で、英国政府の有識者として提言するほどの専門知識を持つ。
授業は毎週講義とディベート形式のセミナーが1時間ずつあり、学期ごとにエッセイが1つある。ヒズボラやハマス、イラン革命などについて受講前は研究経験がなかった筆者だったが、中東の個々の国の歴史に現代の政治を専門的に学ぶことができた。
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Hana
日本を中心とした東アジアの安全保障の研究をする授業。
秋学期にはアイデンティティや歴史問題などに加え軍事的な面からアプローチする。春学期は中国の台頭を軸として海洋安全保障や国家戦略、ASEANなど国際機関について議論する。
授業は1時間ずつの講義とセミナーで形成され、毎週研究課題についての個人プレゼンテーションがある。他にはエッセイ、書評、そして政策提言のグループプロジェクトがある。
担当教授は日本の外務省からの資金で戦争学部の日本研究を進めているため、自衛隊や日本政府関係者を招いた講義なども度々行われる。また、学部生に混じって日本の防衛省からの留学生も授業に出席しているため将来日本の安全保障に関わりたい学生には最適な授業である。
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Hana