実際に歌を歌い楽器を演奏する理論と技能の追究、作曲法、音楽を用いた表現法を学ぶ学問。
研究対象や方法によって、美学、美術史、記号学、心理学、社会学、文化人類学、物理学など、他の学問分野の知識を用いる。主な学科としては、指揮科(conducting)、作曲科(composition)、演奏科(performance)、音楽教育学科(music education)、楽理科(music theory and history)、総合科(comprehensive)、民族音楽学科(ethnomusicology)、音楽医療科(music therapy)など多岐にわたる。(Saki)
基本的に、出願した楽器で実技試験が課されるため、しっかりと準備が必要。
加えて、多くの大学の入試では、音楽理論、聴音、初見の試験も課されるため、そのための対策も必要である。(Saki)
音楽心理学という非常にマイナーな分野を専門にする教授の非常に分野横断的な授業。
拍子や音程といった音楽の根幹をなす変数を学んだのち、音波をどう振動という「音」に変えるのかという人間の聴覚器官の構造の講義が続き、認知科学的な視点からリズムに乗ることの社会性にも触れた。
最初の0.5秒を聞くだけでどの歌手のどの楽曲かがわかるという実験の際には、自分の想像よりも遥かに認知している情報量が多いことにただただ驚かされた。また、絶対音感が生まれつきではないという結論が、絶対音感を持つ人のピアノの黒鍵の音の特定が白鍵に比べてわずかに遅れることと、楽曲では白鍵が黒鍵よりも多く使われるという統計的なデータから導かれることを知ったときには、「音楽を科学する」という一見訳のわからない行為の一端に触れた気がした。
(Logo: Carleton College)
Hiromichi
Columbia Collegeを卒業するために受けないといけない音楽史の授業。通常2・3年生のときに履修する。コアカリキュラムの授業の1つ。
中世・ルネサンス音楽から始まり、バロック、クラシック、ロマンス、コンテンポラリーと年代別に音楽を分析していく。音楽理論・用語を勉強し、それを活用してディスカッションする。エッセイを2回書かないといけないが、1回目は大学内のコンテンポラリーミュージックの公演を観に行きそれに関しての分析、2回目はオペラを観に行っての分析だった。
僕のときはメトロポリタンオペラにヴェルディの椿姫を観に行った。僕はオペラが好きなのでその時は3回目の椿姫だったが、お父さん役がプラシド・ドミンゴという3大テノールの1人で超著名なオペラ歌手だったので印象深い。この授業を通して、僕にとって娯楽だったオペラの偉大さに気づき、さらなる深みにはまってしまった。
先生がワーグナー研究者だったので、ジャズやコンテンポラリーミュージックの単元においてもワーグナーの影響を力説していたのが記憶に残っている。
(Logo: Columbia University)
Riku
マンツーマンのバイオリンのレッスン。このバイオリンのレッスンは本来は2単位分の授業だが、教授との縁があれば、この個人レッスンを0単位として趣味のような形で受講できる。
勉学がどれほど忙しくても、たまには芸術(音楽)に触れることが大切だと考え、受講した。このレッスンではViolin Duetを練習し、期末発表会で披露した。
(Logo: NYU Abu Dhabi)
Atoka
トロント大学音楽学部にはWorld Music Ensembleという世界各地の伝統楽器を学べる授業がある。和太鼓、スチールパン、ブラジル音楽、アフリカンダンスなどの民族音楽を学べる。
教授陣はその国の出身者で構成されているため、楽器のみならず、その国の文化や価値観に対する深い理解と知識が得られる。
(Logo: University of Toronto)
(音楽教育学専攻・Saki)
室内楽のパフォーマンスの授業。0または0.5単位で履修する。複数の楽器演奏者(声楽も可)でグループになり、音楽を演奏する。
週に1度、外部の先生によるレッスンを受けることができる。学期末に一般公開のコンサートで発表する。0.5単位で履修する場合は、コンサートのプログラムに掲載される説明文を書く。
(Logo: Swarthmore College)
Mai
あの歴史的ロックバンド、「ビートルズ」について学問する。教授はポールマッカートニーの楽曲収録に参加したミュージシャンで、根っからのLennon派。
ビートルズのデビュー曲に始まり、どの曲がグループの歴史のどのタイミングで生まれたのか、どういう経緯、どんな風に革新的な楽曲だったのか細かく学び、課題ではビートルズの曲を一曲選び、その曲について自分なりの考察をした。
難しかったのはこの課題、教授の考察に尾ひれをつけただけでは許されないというところ。教授がすべて自分で講義し、課題もすべて読んで採点し、おまけにビートルズの熱烈なファンなので、課題にオリジナリティーとビートルズへの愛がないとみたこともないような点数をとる。私はみたこともない点をとった。パスするのがなかなか難しいコースだったが、それだけ教授の熱量もすごく、講義としてはとても興味深い、充実感のあるものだった。期末でのジャブ問題はビートルズのイントロドンだったので、友人はテスト前日マッカートニーが頭から生えた夢をみたと言っていた。
(Logo: University of Toronto)
Haruka K.
中国音楽を演奏し、学内イベントや学期末のコンサートで発表する。週に1度、2時間の全体リハーサルと、1時間のパート練習がある。
ニューヨークを拠点とした団体Music From Chinaの方々も練習に来て指導をしてくださる。音楽経験は問わない。様々な難易度の楽器があり、初心者でも丁寧に教えてくれる。希望者は週1で外部の先生によるレッスンも受けることができる。ハバフォード大学・ブリンマー大学の学生も多い。
(Logo: Swarthmore College)
Mai